産後定期的に身体のメンテナンスにI様。
I様の身体の状態は産後のお母さんに多い身体の状態です。
★産後のお母さんに多い症状
妊婦後期に観察される事が多い骨盤が後傾して、股関節が前方に変位し、胸郭を潰すような姿勢sway backの状態が、産後3ヶ月の時点でも継続している事が特に多いのが見受けられます。更にお子さんを抱く姿勢で、さらに体幹は後方に推移するようになるお母さんが多いです。
sway back
【参考文献】「運動機能障害症候群のマネジメント」
授乳や世話の為に赤ちゃんを抱く事が頻繁に繰り返し、首がすわらない赤ちゃんの時期や育児に不慣れな場合、必要以上に緊張した姿勢で赤ちゃん抱く事があったり、赤ちゃんの成長に伴う体重増加により上肢だけで抱く事が困難になると、下半身に対して上半身を回旋した捻れた状態で赤ちゃんを抱く事が多い為、左右非対称な不良姿勢になりやすい事が多いです。その状態でsway backというバランスが悪い姿勢も重なり身体が辛くなりやすくなります。
股関節を曲げる筋肉(腸腰筋など)をあまり使用せず、お尻の筋肉(大臀筋など)の筋力の弱化が見られます。酷くなってくると、膝を曲げていないと立位保持が出来ない事があります。こうなると、呼吸器(肺機能)・循環器(心機能)に多大な悪影響を及ぼす事があります。
I様はこの症状が強く姿勢もこの症状に近い。
胸郭、体幹、骨盤、股関節を手技で調整、まずは部分的な体性機能障害箇所を順に整え、更にリアライン・コアにてエクササイズを行います。
産後の腰痛・骨盤帯痛には運動療法が効果的とエビデンス(科学的根拠)がでています。
Stuge B, et al.:Physical therapy for prefnancy-related low back and pelvic pain:a systematic review.Acta Obstet Gynecol Scand82(11),983-990.2003
リアライン・コアは胸郭と骨盤にデバイスを装着しエクササイズにより下部胸郭の動きを正常化させ、骨盤帯のアライメントも修正し、胸郭−骨盤帯の運動連鎖を修正できる道具です。これにより体幹・体軸を整え四肢の動きの連動も効率よく動く準備が整えます。
手技と運動療法を行い、体軸を整えた身体を作り痛みから解放された身体を作るお手伝いをさせていただきます。
お母さんの治療中に「いないないばぁ」を見ている娘さん
こんな感じでお母さんをリラックスして待っています(笑