免疫は高めてはダメ!強化する!免疫力のバランスについて

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免疫力を高めよう!!
免疫力を向上しよう!!

 

多くの方が言っています。

 

来院される患者さんも「どうやったら免疫力を上げられますか?」という質問があります。

 

その答えの回答は
「免疫力は上げるのではなく、落とさない!かつ、強化する」としたほうがしっくりときます。

 

免疫力ってなに?

免疫と聞くと細菌やウイルスを攻撃するというイメージはないでしょうか?

 

免疫力を高めればウイルスを退治してくれる

免疫力を高めれば細菌を寄せつけない。

というイメージがありますよね。

 

免疫の力(チカラ)はイコール 攻撃力 と想像してしまいます。

 

免疫力を上げましょう=攻撃力をアップさせましょう。

と思っておられる方が多いかと思います。

 

朝日新聞デジタル

免疫を高める=病気にならないと勘違いしていませんか
弘前大学大学院医学研究科臨床検査医学講座准教授 齋藤紀先一部の健康食品や、あやしげな医療本に「免疫力アップ!」という表現がよく使われていますが、「どんな抗原に対する免疫がアップ」するのか、明確でないことが少なくありません。もし、すべての抗原に対して免疫力がむやみにアップしたら、それは大変なことです。さまざまなアレルギーや免疫疾患になってしまいます。

このようにも記事になっています。

この世のすべての異物に対して体の免疫反応は強い方がよいかと言うと、そうではありません。すべての病気について「免疫を高める」ことが「病気にならない」ことにつながると勘違いしている人が少なくないと思いますが、異常に強い免疫反応によって生じる病気が数えきれないほどあるのです。

確かに、感染症として悪さをする細菌やウイルスに対しては免疫が強い方がよいでしょう。その一方で、体にとっての異物の中には「たいして悪さをしない」ものや、「放っておいてもよい」ものがいくらでもあるのです。例えば、花粉やほこりなどです。

これらの異物に対しては、たとえ体内に入っても免疫の仕組みが働かない方がよいのです。ところが、こうした異物に対して異常に強い免疫反応を起こしてしまう人がいます。この「異常に強い免疫反応」が「アレルギー」です。花粉症は、花粉に対する異常な(過剰な)免疫反応が原因なのです。

ですから、何でもかんでも免疫が強い方がいいというのは間違いです。当たり前のことですが、「それぞれの異物(抗原)に対して、それぞれにちょうどいい免疫反応」が備わっていることが健康な状態と言えます。

 

 

これを踏まえて免疫とは? を考えて行きたいと思います。

免疫というもの

免疫力とは単純に攻撃力というものではありません。

上記の記事は免疫における攻撃力をメインとしてのお話だと思います。
免疫細胞とは攻撃をするものと統制し攻撃を抑えるものに別れます。

 

 

【自然免疫チーム】
特攻隊メンバー

  • マクロファージ
  • 顆粒球
  • NK細胞

 

【獲得免疫チーム】

  • T細胞
    • キラーT細胞
      • 感染した細胞を徹底的にブチ壊します。見境なく細胞が死滅したとしても攻撃の手を辞めない殺しのT細胞です。
    • 制御性T細胞(Tレグ)<サプレッサーT細胞>
      • Tレグは厳格なレフリー。絶対に反則を許さない、忠実なレフリーです。現状を冷静に把握し判断する重要な細胞。感染した細胞が殲滅したら即座にキラーT細胞を止める役割。キラーT細胞の暴走を止める。
    • ヘルパーT細胞
      • スーパー軍師、策略家。マクロファージから敵の侵入を検知すると、最速かつ確実な作戦を即座に考え、キラーT細胞とB細胞に指令をだす。
  • B細胞
      • 感染した細胞内などに潜んでる病原体に対して抗体を作る細胞

 

その中でも

リンパ球チーム

  • NK細胞
  • T細胞
    • キラーT細胞
    • 制御性T細胞(Tレグ)<サプレッサーT細胞>
    • ヘルパーT細胞
  • B細胞

 

があります。

 

 

侵入してきた細菌やウイルスをまずは自然免疫チームが働き、取り逃したものを獲得免疫チームが処理します。

マクロファージと顆粒球は細菌などの比較的大きいサイズの侵入者に対しては対応できるのですが、ウイルスや花粉などの小さな侵入者は取り逃がしてしまいます。

NK細胞はウイルスに犯された細胞やガン細胞など細胞を見つけると独自で感染した細胞を攻撃します。

 

 

獲得免疫チームは、リンパ球のT細胞やB細胞が担当している免疫です。

B細胞は侵入してきたウイルスなどの情報を元に抗体(武器)を作り、敵に適した武器で攻撃します。感染を繰り返すことにより敵の情報を得ることで抗体を作ることができます。
敵を知り、敵の弱点のデータを蓄積させて行きます。このことにより抵抗力が増して行きます。
免疫の暴走などはこのリンパ球チームが引き起こします。

自然免疫チームは、マクロファージや顆粒球が担当している免疫です。
身体の警備隊というポジション。異物が侵入してこないかを常時パトロールしている免疫になります。こちらは、感染を繰り返しても抵抗力は高まりません。

 

免疫を高めるのではなく、”強化する”

免疫を高める・上げるとなると

攻撃力を上げる というような解釈が上記の記事です。

免疫を上げすぎると免疫力の暴走 = サイトカインストーム

というようなアレルギーや免疫疾患などになってしまい

恐ろしいものと論じています。

 

齋藤紀先先生の解説はとても素晴らしく免疫力を高めるだけではダメですよ。

と教えていただいております。

常にバランスが大切。

キラーT細胞やNK細胞、B細胞 = 攻撃力 だけが免疫ではない

ということです。

守備的免疫細胞の

  • ヘルパーT細胞
  • 制御性T細胞(Tレグ)

がいかに働き、攻撃力がある細胞をコントロールできるかが重要なのです。

 

それゆえに攻撃的免疫細胞と守備的免疫細胞、両方の『免疫の強化』が最重要になってきます。

 

強化する方法とは

体の免疫の60%は腸内にあると言われています。

腸内環境を整えていることにより免疫の機能も向上します。

免疫を整える栄養素として

たんぱく質、食物繊維、乳酸菌、ビ タミン、ミネラル、ファイトケミカルが上げられます。

T細胞、NK細胞、マクロファージなどの免疫の主力になる細胞は良質なタンパク質が原材料となります。

次に

プロバイオティクス:乳酸菌を摂取することが重要になります。

「プロバイオティクス」とは、ヒトに有益な作用をもたらす微生物を表す概念で、1989年にイギリスの微生物学者であるフラーにより提唱された「腸内フローラのバランスを改善することによりヒトに有益な作用をもたらす生きた微生物」という定義が広く受け入れられています。また、FAO/WHO*では「十分量を摂取したときに宿主に有益な効果を与える生きた微生物」と定義しています。
従来、「プロバイオティクス」は乳酸菌などの有用菌を表す学術的な用語として用いられてきましたが、現在では有用菌を利用した様々な食品の表示に使用されるようになってきており、「プロバイオティクス」を食品に表示する場合の何らかの取り決めが今後つくられる可能性もあります。*FAO:国連食糧農業機関、WHO:世界保健機関

~生きた乳酸菌がおなかの健康を守ります~
発酵乳や乳酸菌飲料(生菌)に含まれる乳酸菌(乳酸桿菌、乳酸球菌、ビフィズス菌)が、生きたまま腸に到達し、多量の有機酸(乳酸、酢酸)を作ります。この有機酸によって有害菌の増殖が抑えられ、腸内腐敗の防止、腸内菌叢の正常化につながります。また、この有機酸は、腸管の運動を活発にするので、栄養素の消化・吸収が向上します。さらに、乳酸菌の中には、腸内で作られた有害物質を吸着したり、また、免疫機能を高めるなどの働きがあることが最近の研究で明らかにされています。

一般社団法人 全国発酵乳乳酸菌飲料協会
発酵乳乳酸菌飲料公正取引協議会

プロバイオティクスと感染症:杏林大学 保健学部教授・学部長 神谷 茂先生

プロバイオティクスと感染症2

腸内フローラと健康 乳幼児期のフローラの重要性:前東京大学大学院 農学生命科学研究科 教授 伊藤 喜久治先生

 

乳酸菌を取ったならば、お腹に善玉菌が増えていくと思わないでください。

プロバイオティクスを入れて、食物繊維をとることにより善玉菌を増やし育てて行きます。

 

免疫に関わるビタミンの代表として

ビタミンAが上げられます。
ビタミンAは皮膚や粘 膜などのバリアを強化し、ウイルスや細菌の侵入 を ブ ロ ッ ク す る 働 き が あ り ま す 。

ビタミンC・ビタミンDに関してはこちらの記事をお読みください。

ミネラルでは亜鉛やマグネシウム、セレンが免疫に関わります。

次に乳酸菌と取っていただきたいのが、ファイトケミカルです。

ファイトケミカルとは天然の植物が作り出した天然の化学物質という意味です。

ファイトケミカルは、次の6つのタイプに大別 されます。

  1. ポリフェノール(植物の色素やアクの成分)
  2. 含硫化合物(ニンニクなどの香りのもと)
  3. 脂質関連物質(β-カロテンなどのカロテノイド類)
  4. 糖関連物質(海藻類のフコイダンなど)
  5. アミノ酸関連物質(アスパラガスのグルタチオンなど)
  6. 香気成分(柑橘類のリモネンなど)

ま た 、免 疫 に 関 連 す る 作 用 の 観 点 か ら 、次 の よ うに分類することができます。

(1)免疫活性維持作用

日常生活における免疫力を保つ作用です。皮膚 や粘膜の免疫バリアを健康に保つβ-カロテンや、 抗酸化力によって免疫細胞のダメージを防ぐクル クミン(カレー粉に含まれる)などがその代表です。

(2)攻撃力向上

NK細胞やT細胞といった免疫細胞の数を増 したり、活性化する作用で、キノコに含まれる β – グルカンや 海 藻 のフコイダンなどがあります 。

(3)抗アレルギー作用・抗炎症作用

アレルギー反応や炎症を抑制する作用です。 ピーマンのルテオリンはアレルギーに関わる酵 素の作用を阻害し、トマトなどに含まれるリコペ ンは抗酸化力によって抗炎症作用を発揮します。

そ の ほ か 、フ ァ イ ト ケ ミ カ ル に は 、免 疫 を 介 さずに細菌やウイルス、がん細胞を直接攻撃す るものもあります。

これらの作用をもつフ ァ イトケミカルをま とめると表1のようになります。

免疫を整える食品 麻布医院 院長 髙橋 弘

 

乳酸菌と共に摂取することで免疫の強化を図るのはファイトケミカルのβグルカンなどは、私自身が体感し効果を実感したものです。

このような論文もございます。

まとめ

様々な免疫学に精通している医師、医学博士、教授の方々の意見をまとめて見ました。

 

免疫力の強化というのは、

  1. 攻撃力を高める
  2. 抑止力を高める
  3. 統率力を高める

ということなのです。

免疫力が弱い人というのは、この3つのうちのどれか、もしくは複数が弱いということなのです。1が強くて2が弱いと、肺炎は重症化します。

このようにバランスがとても大切なのです。

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