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子どもの肩こりと重いランドセルが引き起こす運動発達の変化

2018/9/28
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 子どもの肩こりと重いランドセルが引き起こす運動発達の変化


現在、「子どもの肩こりとランドセル」がトレンドになっています。子どもにも肩こりはあるんですか?、肩こりで首などに痛みはあるのでしょうか?など患者さんや新聞記者の方などから質問を受けたりします。

 

 

その質問に対して痛みがなくなるストレッチや肩こりを軽減する方法、ランドセルの背負い方など現在の症状を改善する方法は記事にしてはくれますが、本当に重要な子どもの身体の変化を記事にしてもらえることは少ないです。

 

本当に知ってもらいたいことは、運動発達において基礎体力や基礎筋力の低下がすでに起こっている事実を知ってもらいたいと思います。


子どもの生活習慣の変化により変わる姿勢


通学時のランドセルの重さに付け加え水筒や科目の道具を持ち歩かなければならないため、自分の体重の半分以上の重さを持ち歩く場合が多く見られます。

 

 

また、タブレットやスマホやゲームなどで背中を丸め、うつむきながら画面を見続けている姿勢なども大きく影響しています。

 

 

 

上記の生活習慣を続ける子どもの多くは前のめりになり猫背が強調されて姿勢が崩れ、肩こりの症状が出てきます。

 

 

このような上半身のバランスの崩れにより見られる猫背の姿勢を「上位交差性症候群」と いいます。

 

この上位交差性症候群の特徴的な姿勢とは、顔や頭部が前方に移動し軽く口を開け口呼吸になり、頭と首の後頭部の筋肉が固くなり顎が突き出た姿勢になります。

 

 

このような状態でレントゲンを撮ったりすると「ストレートネック」と言われ、首と肩の付け根部分が盛り上がったり、背骨の上部が前方に曲がり巻肩になったり、背骨の動きに制限が出てしまい腰の方にも痛みを引き起こすことも多いです。

 

 

このような典型的な上位交差性症候群の姿勢になる子どもは重症なお子さんに多くみられます。

参照:マッスルインバランスに対する評価と理学療法


見た目の姿勢では分からない影響力


子どもの肩こりのほとんどの子が全て上位交差性症候群のような姿勢とは限らないということを知ってもらいたいです。

 

 

特に知ってもらいたいのが、

 

  • ●見た目の印象の問題ではない
  • ●肩こりの症状が出ているから解消したいという短期的な問題ではない

 

ということです。

 

 

重いランドセルを背負っているお子さんの中には綺麗に真っ直ぐに立っている子どもや肩こりの症状が全くない子どもなども多くます。でも、それなら肩こりや痛みなどなく、姿勢に問題がないならいいのではないか?と思いますが重要な機能障害が起きている可能性を潜んでいることがあります。

 

 

保護者の中では、

「うちの子はそんな姿勢なんて取ってないし問題ない」

「マスコミなどで言われるような肩こりはうちの子には出てない」

「運動をしているから問題ないよ」

という方は多くいます。

 

 

重いランドセルを背負いそれを耐える姿勢を続け、それが生活習慣になっているような場合は各関節の動きのバランスが崩れ基礎運動能力の低下や基礎体力の低下を引き起こしていることが多いです。

 

 

この基礎運動能力の低下や基礎体力の低下を起こしている状態があると、

 

 

    • ○運動発達の影響
    • ○若年性の頸部腰部のヘルニアなどの整形外科的疾患の増加
    • ○若年性生活習慣病の増加
    • ○呼吸器の問題
    • ○心身症の引き金

などの影響があります。

特に「運動発達の影響」は他の影響に関わる重大なリスク因子となっています。


すぐに感じられる影響力とは


「運動発達の影響」は子どもの運動能力(基礎運動能力の低下や基礎体力の低下)にすぐ現れます。

 

 

体育の授業でかけっこなどで走る姿を見ると、背骨の上部の動きが制限され上体の前傾姿勢が強く股関節が上手く使えず膝が上がらないために転倒しやすくスピードが出ないなどがあります。

 

 

上位交差性症候群により上半身の身体を支える力が弱いため、体幹の安定に問題があります。

 

このような場合、立っている姿で膝をあげるという基本動作を行ってもらいます。そうすると体幹を安定することができないので、膝をあげる際に上体が膝に近づいて膝を上げるという異なった運動パターンを起こしてしまう子どもが多く「体幹と股関節」がうまく使えないということがわかります。

プロボディボーダー野村祐子選手のFMS動作評価

低学年の場合は体幹と股関節の動きのコントロールする脳が 運動することを学習できず機能低下し運動ができなくなっていることが多いです。

 

 

自分で関節を動かす能力が低下していると、成長とともに筋肉や骨の発育や精神面のバランスが崩れたり様々な疾患に繋がって行きます。

 

各関節の柔軟性はマッサージや治療で取り戻すことができますが、自分で動かす能力がなくなっているとマッサージや施術で治すことは難しいのです。

 

 

この能力を回復させるためには脳に学習させる機能的なエクササイズが必要になってきます。間違った動きを正しく修正し身体(脳)に覚えさせる(学習)というエクササイズです。

 

 

人間は動作を省略し効率的に動こうとします。毎日同じ動作、同じ姿勢を繰り返し過ごしていると、その動作を学習し使わなくて良い筋肉は使わなくても良いと判断され、使われなくなった筋肉は自分でコントロールをできなくなります。


運動発達に影響が出ているかチェック


FMS(ファンクショナルムーブメントスクリーン)という動作評価の一つを試してみてください。この動作をまず親御さんが行い、その後にお子さんと一緒に遊ぶように行なってみてください。

 

 

その動作評価の一つとは

動作評価”ロータリースタビリティ”という動作です。

 

 

身体の動きは全て多平面上(水平面・矢状面・前額面という3面で動作を行います)で動きます。この多平面上で骨盤・コア(体幹)・肩甲帯の安定性を観察する動作です。

 

 

乳児の発達過程で基本的な腹ばい動作に次いで獲得される四つん這い動作がルーツになっている動作評価です。

 

乳児期に既に獲得しているこの動作が安定して行われるかどうかを見てみましょう。

 

 

この動作評価の意味は、ロータリースタビリティの運動パターンは複雑で、神経筋の適切な協調性や体幹を通じたエネルギーの伝達が正しく行われているかという判断になります。

 

つまり自身の身体を安定させて、手足を動かしコントロールできるか?というテストになります。 

 

四つん這いの状態から右手右足を伸ばします。この姿勢で身体を安定させます。

 

この時点で安定していなければ不合格です。

 

 

 身体を安定させた状態から次の動作を行います。

フラフラしてバランスを崩したら不合格。

次に身体を安定させながら右肘と右膝を当て、ゆっくりと最初のポジションに戻ります。

いかがでしょうか?出来ないようでしたら次はレベルを落としてみます。

 

 

レベルダウン

四つん這いになり右手左足を交差するように上げます。

 

この姿勢の時も身体が安定していなければ不合格です。

 

この姿勢を安定させて状態から次の動作にうつります。

次は右肘と左膝を着けて、ゆっくりと最初のポジションに戻ります。

 

 

この動作中も身体を安定させて行なってください。フラついたら不合格です。

 

このテストのパフォーマンスが低い場合は体幹やコアの神経反射的な安定性の原因がつよいです。

 

また、脊椎や肩関節に可動域制限がある場合や肩甲骨や股関節の安定性も問題になってきます。

 

このように自分の力で身体をコントロールできる力が無くなっていることが不安なのです。

参照:

ファンクショナルムーブメントスクリーン(FMS)による基礎的動作の質的評価と運動能力の関係:小学生を対象として


まとめ


重いランドセルを背負う姿勢や長時間のゲーム・スマホの使用などの姿勢が生活習慣になり上位交差性症候群を引き起こします。

 

同じ姿勢、同じ動作を繰り返す日々を改善しなければ、自分自身で身体をコントロールする運動能力は低下します。

 

運動能力が低下したままの状態が続けば運動発達に影響が出て、お子さんの身体は将来的に頸椎ヘルニアや腰部ヘルニアになりやすい身体の環境になったり、身体の成長にも影響が及ぼします。

 

胸郭の動きが悪くなり呼吸器の機能低下や自律神経の問題も出てきてメンタル面においても非活動的になり生活習慣病になるというデータも取り上げられています。また、小児型慢性疲労症候群(CCSF)との関係性も見逃してはならないと考えます。

 

 

子どもの肩こりとランドセルに潜む見えない心身の影響はとても大きいと思います。大人のように上手く表現できない子どもを気にかけてあげるのが保護者の役割なのかもしれません。

 

 

上記のテストを行い少しでも不安要素があれば、お近くの治療院やパーソナルトレーナーの方に相談してみてはいかがでしょうか?

参照:

「子どもの心の健康問題 ハンドブック」

平成 14 年度厚生科学研究(子ども家庭総合研究事業)「小児心身症対策の推進に関する研究」


柔道整復師 早乙女 貴紀 監修

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